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【2024年度版】NISA口座の仕組みと選び方、注意点まとめ!FPが徹底解説

【2024年度版】NISA口座の仕組みと選び方、注意点まとめ!FPが徹底解説

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こんにちは。ぴろ君です。

2024年度から導入されるNISA口座は、今まで以上に魅力的な選択肢となりました。しかし、NISA口座を選ぶ上で知っておくべき仕組みや注意点、運用方法やおすすめ口座など、情報は多岐にわたります。この記事では、2024年度版NISA口座の仕組みと選び方、注意点などを詳しくまとめました。

2024年に施行されるNISAの抜本的拡充・恒久化について現役FPが解説します。新NISAでは積立投資枠も大幅拡充されますので、NISAや投資をご検討中の方はぜひ最後までご覧ください。

この記事のポイント
☑NISAの仕組みが分かる!!
☑旧NISAと新NISAの違いが分かる!!
☑新NISAの特長が分かる!!
☑旧NISAの注意点が分かる!!

☑投資の学びがある!!
☑投資への関心が広がる!!

※この記事は「2022年12月23日」に金融庁が発表した内容を元に構成されております。
今後、新たに変更が生じた場合は、内容と異なることもありますのでご留意ください。

目次

2024年からの新NISA

2024年からの新NISA
  つみたて投資枠 成長投資枠
年間投資枠 120万 240万
非課税保有期間 無期限化 無期限化
非課税保有限度額 1800万円
※簿価残高方式で管理(枠の再利用が可能)


1200万円(内数)
口座開設期間 恒久化 恒久化
投資対象商品 積立・分散投資に適した
一定の投資信託
(現行積立NISA対象品と同様)
上昇株式・投資信託等
(①整理・管理銘柄
②信託期間20年未満、
高レバレッジ型及び毎月分配型の投資信託等を除外)
対象年齢 18歳以上 18歳以上
現行制度との関係 2023年末までに現行の一般NISA及び積立NISA制度において投資した商品は、
新しい制度の外枠で、現行制度における非課税措置を適用

※現行制度から新しい制度へのロールオーバーは不可

金融庁-新しいNISA

2023年までの現行NISAと2024年から新NISAの違い

まず、一般の現行NISAと新NISAの違いを表にしました。詳しい解説は後述させていただきますので、まずは違いを簡単に比べてみてください。

  現行NISA 成長投資枠
非課税保有期間 5年間 無期限
年間非課税枠 120万 240万
投資可能商品 上場株式・ETF・公募株式投信・REIT等 上昇株式・投資信託等
(①整理・管理銘柄
②信託期間20年未満、
高レバレッジ型及び毎月分配型の投資信託等を除外)
備考 一般と積立NISAは年単位で選択制
2023年1月以降は18歳以上が利用可能
積立投資枠との併用可能

積立NISAの新旧比較です。

  現行積立NISA つみたて投資枠
非課税保有期間 20年 無期限
年間非課税枠 40万 120万
投資可能商品 積立・分散投資に適した
一定の投資信託
積立・分散投資に適した
一定の投資信託
備考 一般と積立NISAは年単位で選択制
2023年1月以降は18歳以上が利用可能
成長投資枠との併用可能

このように見比べると、大きな変更点は次の5つであることが分かります。

口座開設の恒久化

現状の積立NISAでは最大2042年までの投資枠となります。つまり2022年までに始められなかったすべての人が最大20年の枠を使うことができないということです。

2027年に始めたら15年。2032年に始めたら10年しか利用できません。それが2023年までの積立NISAです。これでは不公平だということで、制度自体が恒久化することになったようですね。

非課税期間の恒久化

現行の積立NISAは20年後は2つの選択肢が用意されていました。
①利益確定する。(決済)
②課税口座に移動させてそのまま運用。(ロールオーバー不可)
仮に②の課税口座に移動させた場合、NISAの最大のメリットである非課税の恩恵を受けることはできません。であれば20年後には利確をする。ということが一般的だと考えられます。

長期投資で資産形成をという割には、積立NISAでは20年で利確をしなければメリットがなくなってしまうんですね。さらには、NISAは損益通算が認められておりません。一般NISAは特にそうですが、短期売買も存在することも現在の課題と言えます。

一般NISAは5年後にロールオーバーして最大10年間は保有できますが、10年以上の保有をしたい場合は課税口座に移動するしかありません。つまり、積立NISAと同様に、利確するか、課税するかの2択になります。

これも恒久化することで、保有しておきたい銘柄は保有したまま、最大保有限度額までは他の銘柄と入れ替えたりなどもできるようになるというわけです。

投資枠の大幅拡大

NISAには「貯蓄から投資へ」というスローガンを長らく掲げてきた背景があります。

私たちの資産を「貯蓄から投資へ」シフトさせることで、投資から得られる所得、資産所得を増加させる「資産所得倍増計画」があります。

そこで投資枠を拡充し、分かりやすくたくさん投資してもらいたいという考えです。これについては後ほど詳しく解説いたしますが、金額が大きく増額されていますね。

一般NISA枠(120万)→成長投資枠として2倍(240万)
積立NISA枠(40万)→積立投資枠として3倍(120万)になっています。

一般NISAと積立NISAの併用が可能

現行のNISA制度は、一般と積立NISAは年単位で選択制です。現行NISAでは2022年は一般NISAを利用し、2023年は積立NISAを利用する。といった形になります。

2024年の新NISAからは併用が可能です。
120万円までは積立投資枠に。
240万円は成長投資枠に投資することができます。
1年間で合計360万円をNISA枠で投資可能

投資枠の再利用が可能

これまでのNISAと異なり投資枠は最短5年で上限を迎えます。

積立投資枠 120万×5年=600万
成長投資枠 240万×5年=1,200万
これでは恒久化されても5年後以降は投資はできません。

しかし、新NISAでは売却をすることで再度投資可能になります。これは『非課税期間の恒久化』でお話ししたことに繋がってきます。売買を行うことで、成長投資枠なら年間240万まではNISA枠で運用でき、売却した分回復させることができます。

資産所得倍増計画とは?

岸田政権の「新しい資本主義」の実現に向けた取組のことで、家計の勤労所得に加え、金融資産所得も増やしていくことが重要だという考えです。これには、7本柱が用意されておりNISAのみならずiDecoや金融経済教育なども含まれております。

それでは、簡単に7本柱を見てみましょう。

資産所得倍増計画とは?
第一の柱:家計金融資産を貯蓄から投資にシフトさせるNISAの抜本的拡充や恒久化
第二の柱:加入可能年齢の引上げなどiDeCo制度の改革
第三の柱:消費者に対して中立的で信頼できるアドバイスの提供を促すための仕組みの創設
第四の柱:雇用者に対する資産形成の強化
第五の柱:安定的な資産形成の重要性を浸透させていくための金融経済教育の充実
第六の柱:世界に開かれた国際金融センターの実現
第七の柱:顧客本位の業務運営の確保

この中でも、2022年の中心となったのが『資産所得倍増計画』推進の3本柱ですね。
すでに実施されているものですが、これからさらに拡大、拡充されていくことになるでしょう。

第一の柱:家計金融資産を貯蓄から投資にシフトさせるNISAの抜本的拡充や恒久化
第五の柱:安定的な資産形成の重要性を浸透させていくための金融経済教育の充実
第七の柱:顧客本位の業務運営の確保

現行NISAをやってる人はどうなるの?

現行NISAをやってる人はどうなるの?

2023年を末をもって現行NISAでの買い付けは終了となりますが、現行NISAで購入した分はそのまま残すことができます。

例えば、2023年に一般NISAで120万円を購入しても、新NISAで1800万円を利用することは可能です。加えて、120万円分の一般NISAも保有したままとなります。

ですが、ここで注意点を1つ!!

現行NISAから新NISAにロールオーバーができません。

つまり、2023年までに購入した現行NISAは5年後までに売却するか、課税口座に移動するしか方法がありません。2023年から始めた場合は、最大2028年まで保有可能(ロールオーバー不可)となりますのでご留意ください。

積立NISAと同額なら45年の超長期運用が可能!

積立NISAと同額なら45年の超長期運用が可能!

成長投資枠は積立投資枠として利用可能です。年間額に上限があった現行の積立NISAと異なり、上限が大幅に拡充された新NISAであれば、超長期投資も実現可能です。

例えば、現行の積立NISAと同様に年間40万円を入れ続けた場合、最大45年間投資可能です。年間80万円なら現行NISAと同じく20年間投資可能です。

このように、非課税保有期間が恒久化され、投資枠が拡充されたことでNISAを使った投資は格段に充実したと言えます。むしろ投資をするならNISAを使わないのはまずあり得ません!!!

NISA満額は現実的に投資は厳しい

NISA満額は現実的に投資は厳しい

NISAやiDecoなど、投資をやらない理由は「余裕資金がないから」

金融庁の調査によれば、投資未経験者が投資を行わない理由として多いのは、

第1位:「余裕資金がないから」(56.7%)
第2位:「資産運用に関する知識がないから」(40.4%)
第3位:「購入・保有することに不安を感じるから」(26.3%)

以上のことからも先の述べた「資産所得倍増計画」が如何に重要であるかが分かりますね。

近年「マネーリテラシー」という言葉もよく耳にするようになりました。

金融リテラシー(マネーリテラシー)とは、日々の家計管理や資産形成、金融取引や保険、金利やローンの知識など、お金と上手に付き合うために必要な知識や判断力のこと。

https://www.nomura.co.jp/el_borde/real80s/0052/

以前から思っていましたが、どうして学校であんだけ勉強してきたのにお金のことやお金の仕組みなどは全然学ぶ機会がなかったのだろうか?ということです。

大人になればお金のことは分かって当然。というわけではなくお金のことは誰も教えてくれませんでした。分かったのはお金を払えばそのサービスや商品を受け取れることくらいです。

それではマネーリテラシーが高いとは到底言えませんね。

それを磨きましょうというのが3本柱の1つ「安定的な資産形成の重要性を浸透させていくための金融経済教育の充実」なのです。

金融庁のHPから面白いものも見つけましたので、ぜひご覧ください。
金融リテラシー・マップ(金融広報中央委員会)

ご自身のマネーリテラシーを知ることもできるはずですよ。

日本人の平均年収は投資額に回すほどの余裕がない

あなたは日本人の平均年収をご存知ですか?

国税庁「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、2021年の1年を通じて働いた日本人の平均年収は443万円です。
男女別では、男性は545万円、女性は302万円です。

民間給与実態統計調査平均男性女性
2020年433万円532万円293万円
2021年443万円545万円302万円
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2021/minkan.htm
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/minkan.htm

これはあくまでも収入を指しており、手元に残る手取りとは違います。ここから税金などが引かれますから、実際にはもっと少ない金額になります。

1位の理由がまさにコレですね。この収入では投資に回す余裕がないと考える方が増えるのも納得です。
いくら制度が整備されて投資しやすくなったとはいえ、兼ねてよりの課題である収入の増収が見込めない限り投資に全力投入できる人は限られているように思えます。

ですから、投資枠が拡充されたからと言ってムリに投資をするのではなく、自分の余剰資金と相談しながら、自分のペースで投資を行ってください。

さいごに

新NISAで変更となる5つのことをご理解いただけたでしょうか。
①口座開設の恒久化
②非課税期間の恒久化
③投資枠の大幅拡大
④一般NISAと積立NISAの併用が可能
⑤投資枠の再利用が可能

国が推奨する「貯蓄から投資へ」のスローガンのもと、自身の資産を増やすため。自分の将来を見据えた投資にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

投資するならまずNISA」それ以外の選択肢はないと言っても過言ではありません。ただし、投資にリスクはつきものです。その点を重々理解していただき、自己責任のもとで投資を行いましょう。

また次回の記事でお会いしましょう。
ぴろ君でした。

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