ライフプランに合わせたお金の貯め方!将来を守る生活防衛資金のすべて

ライフプランに合わせたお金の貯め方!将来を守る貯蓄術のすべて
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ファイナンシャルプランナー
ぴろ君

FPとしてお金に係る知識や情報を発信しています。
お金の様々なお悩み、問題解決のお手伝いをいたします。

【経歴】
AFP/日本FP協会認定のファイナンシャルプランナーとして活動中。
2022年から経営・経済を学ぶために大学へ進学。(在学中)

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こんにちは、ぴろ君です。

人生にはいつ何が起こるかわかりません。大切な人を失ったり、病気になったり、仕事を失ったりすることもあります。そんなときには、ある程度のお金があればその分だけ安心して生活できます。それがこそが生活防衛資金です。この記事では、ライフプランに合わせたお金の貯め方を解説します。将来の不安を解消し、人生を守るための貯蓄術を学びましょう。

この記事を読んで頂ければ、あなたがいくら貯めておけば安心か?目安を把握できるだけではなく、貯め方もしっかりと身に着けることができます。

この記事のポイント
☑自分にあった生活防衛資金を知ることができる!!
☑生活防衛資金のことを理解できる!!
☑生活防衛資金と貯金の違いが分かる!!
生活防衛資金の貯め方のコツが分かる!!

生活防衛資金とは万一に備えたお金のこと

生活防衛資金とは万一に備えたお金のこと

生活防衛資金とは、万が一の事態に備えたお金のことです病気やケガ、会社の倒産やリストラなど。自分ではどうしようもない不測の事態に陥ったときに自分の身を守るための予備資金となります。

近年では、病気やケガで働けないときには所得補償保険でカバー可能ですが、認可を受けてから給付されるまでに時間を要する場合があります。

このように収入が突然立たれてしまったときなどのために、当面の生活費としてお金を蓄えておくというのが、生活防衛資金の基本的な考え方です。

生活防衛資金の安心ラインは生活費の3か月~半年分

生活防衛資金の安心ラインは生活費の3か月~半年分

生活防衛資金は基本生活費の3か月~半年分が目安と言われています。あくまでも目安なので、いくらあってはいけないというものではありません。余裕があればもっとたくさん作っておいた方が精神的にも安心できるでしょう。

基本生活費とは毎月決まって出ていく支出の平均額を指しています。したがって、誕生日や旅行などと言った大きな予定などはすべて排除し、決まって使う固定費や変動費の合計額となります

一人暮らし(独身)の場合は47万円以上

一人暮らしの生活防衛資金の目安は、生活費3ヶ月分半年は必要です。

総務省統計局の調査によると、2021年(令和3年)の「単身世帯の消費支出は、1世帯当たり1か月平均155,046円」です。

つまり、「約47万円~93万円で安心ライン達成」となります。

II 総世帯及び単身世帯の家計収支

夫婦2人なら170万円以上

共働きなら3ヵ月~半年分。いずれか一方のみが働いているなら半年分~1年分は必要です。

共働きであれば、いずれか一方が何等かの事態で就労できなくなっても、最低限のカバーは可能となります。よって3ヵ月分で考えています。

ただし、新型コロナウィルスのように家族で感染してしまい、後遺症などで長期的に働けなくなる可能性もあります。こうしたことを考慮するなら半年分の用意はした方が安心できるでしょう。

総務省統計局の調査によると、2021年(令和3年)の「二人以上の世帯の消費支出は、1世帯当たり1か月平均279,024円」です。

つまり、共働きなら「約84万円~168万円で安心ライン達成」です。
いずれか一方なら「約168万円~335万円で安心ライン達成」となります。

I  家計収支の概況(二人以上の世帯)

子供がいるなら190万円以上

夫婦+子供(2人)と想定した場合、半年分~1年分必要です。

子供は突然の病気やケガなどもあるでしょうし、不測の事態に加えて別の不測の事態が発生することも考えておくべきです。ですので、余裕を見て半年分は用意しておくと安心です。

総務省統計局の調査によると、2021年(令和3年)の「4人の世帯の消費支出は、1世帯当たり1か月平均312,779円」です。

つまり、「約190万円~380万円で安心ライン達成」となります。

家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表

生活防衛資金は貯金とは別で管理すること

生活防衛資金は貯金とは別で管理すること

生活防衛資金は貯金とは必ず分けて管理します。

なぜなら「生活防衛資金」と「貯金」は貯める目的が異なるためです。

「生活防衛資金」万が一に備えたお金
「貯金」未来のために備えたお金

生活防衛資金と貯金を一元管理し、都度使っていたらいつまで経っても万一の備えはできません。そのため貯金とは分けて管理し、いざというときにすぐ使えるようにします。

また、貯金が潤沢なら生活防衛資金も不要とお考えになる方もいらっしゃるかもしれませんが、先にも述べたように、貯める目的が異なりますので、しっかりと蓄えるためにも別で管理することを推奨しています。

生活防衛資金を貯めるコツは先取り貯金よりも先取り

生活防衛資金を貯めるコツは先取り貯金よりも先取り

生活防衛資金は万一に備えたお金です。そのため優先順位としては最優先です。

よく貯金を作るには先取り貯金をすると言われますが、生活防衛資金を作るときも同じ要領で行います。そのため生活防衛資金を作るコツとしては、5万円の貯金ができるならそのうち3万円は生活防衛資金に回してできるだけ早く蓄えることです。

一部を貯金に回しているのは、予定外の出費などに備えておくためです。また、生活防衛資金に回したお金は使わないように心がけてください。

ボーナスから優先して生活防衛資金に回す

ボーナスなどのように大きくまとまった資金が入ったときは生活防衛資金にまず回しましょう。

すでに十分な蓄えがあればボーナスは貯蓄や投資に回しても良いでしょう。しかしまだ生活防衛資金の準備ができていないうちは投資などより優先して自分の身を守れるようにしましょう。

また、まとまったお金が入るとライフイベントや欲しいものを購入してしまうと言ったこともあるかもしれませんが、先にも述べたように優先順位を守ることが、万一に備えになります。

生活防衛資金用と貯金口座は分割する

生活防衛資金と貯金口座は別で管理を行います。

一体にしてしまうと、いくらまでが生活防衛資金でいくらは貯金か分からなくなります。また、まとまった金額があるとふとした時に使ってしまう可能性も出てしまいます。万一に備えたお金であるからこそ、普段から目につかないようにすることが早く蓄えるコツです。

生活防衛資金を蓄えるために節約を心がける

生活防衛資金を蓄えるには、普段からの節約がとても大切です。特に固定費のように毎月まとまった支出を減らすことで生活防衛資金に回せる金額も変わります。

基本は「収入>支出」です。支出が減れば減るほど良く、生活防衛資金の蓄えもできるようになります。使っていないサブスクリプションや無駄な出費がかさんでいないか家計簿を確認してみましょう。1000円でも減らせれば、年間で1万2千円も貯めることができます。

固定費の例
・家賃
・通信費(インターネット・固定電話・スマホ
・自動車関連費(自動車保険・駐車場・燃料・リース・車検代等)
・保険料(生命保険・医療保険等)
・サブスクリプション

副業や転職で収入アップを目指す

収入が多ければ生活防衛資金に回す資金も潤沢になります。

転職は収入が増える可能性あります。実績や資格を保有しているなど条件がありますが、転職したことで収入が倍になったという声も少なくありません。

副業はお勤めの会社によっては認められていないケースがあります。もし認められているか分からない場合は人事に確認をするか、就業規則を読むなど事前に確認を行いましょう。

副業が認められていない場合でも収入アップの方法はあります。近年の副業ブームにより企業と雇用契約をせずに稼ぐ方法がたくさん存在します。一例として、「youtube」「ハンドメイド制作」「フリマサイトでの不用品販売」等です。

収入が20万円未満であれば確定申告をする必要もないため、会社にバレることもありません。こうした手段を用いて収入アップを図りましょう。

さいごに

自分では思い掛けないことが起こってしまったときに助けとなるのが生活防衛資金です。

・出社したら会社が無くなっていた。
・リストラされて無職になってしまった。
・出勤中不慮の事故に見舞われて働けなくなってしまった。
・予期せぬケガで入院しなければならなくなった。

正直いくらあっても困ることはありませんが困ったときに使えないのでは意味がありません。いつ何が起きても大丈夫なように、できるときに備えておきましょう。

以上、ぴろ君でした。